いきなりappl/sample1から始めるのはBTRONプログラミングを知るには難しすぎると思います。1Bプログラミング道場 超漢字版ソース集の最初のものを使って練習しましょう。中にprac01.cが入っているのでこれを使います。
まずソースファイルを置く場所などを作らなければなりませんが、appl/sample1の下を見るとappl/sample1/pcatやappl/sample1/srcなどがあり、その下にファイルが置かれています。つまり、pcatやsrcという名前のディレクトリを作らなければなりません。Makefileが読める人は勝手にやってもらうとして、面倒なのでappl/sample1を流用しましょう。
cp -r appl/sample1 appl/prac01
としてprac01.c用の作業ディレクトリを作ります。そして、prac01.cをappl/prac01/srcの下に複製します。
次にappl/prac01/src/Makefileを書き換えます。40行目に
# ソースファイル
SRC = main.c \
exec.c \
disp.c \
act.c \
menu.c \
press.c
とありますが、これを
# ソースファイル
SRC = prac01.c
と書き換えます。makeすればsample.bzができます。超漢字のコンソールを起動し、fgetなどで持ってきて展開してSAMPLEを実行して下さい。画面の一番下にある、えーと、何て言うんだこれは?に、「BTRON」と表示されるはずです。
必要なところだけプログラムの解説をします。
static TC mes01[] = {TK_B, TK_T, TK_R, TK_O, TK_N, TNULL};
TCはTRON Codeのことです。TRON Codeは2バイトコードです。仕様書3.3.1 TAD データ構成には1バイトまたは2バイトと書いてありますが、実際は2バイトです。現在の超漢字ではTADではなく、準TAD規格というものを採用しているためですが、それは後のセグメントとはで説明します。今すぐ知りたい方は仕様書付録 B 準TAD規格を参照して下さい。TK_Bなど何のことか想像できますよね。include/tcode.hに定義されています。