お決まりのパターンですが、まずは開発環境の構築から説明します。ここの時点では多くの方がうまくいっているようですし、ハードウェア資源さえそろっていれば基本的にはすんなり行くと思います。そこで、「こうしておくとスムーズに開発が進むよ」というtipsのような物を含めて書きたいと思います。
まずは必要な物を準備しましょう。ここではLinux上でのインストールを念頭に説明します。
あと、ファイル転送のために、以下のうちのいずれかがあると良いでしょう。両方あるのがベストです。
なければ、フロッピーディスクなり、Compact-Flashなり、あるいはUSBメモリでも転送できますので、心配は不要です。いずれにしてもクロス開発は面倒なので、それでもやってやる!、ぐらいの心意気が今後必要だと思います。でも、Ethernetカードぐらいは¥1,000以下でも手にはいるので、買って欲しいなと思います。
Linux, 超漢字OSはそれぞれのマシンに導入済みとして、以下説明をすすめます。
基本的にはPMCの開発者サイトの開発環境のページの内容に従って環境導入を行ってください。私の場合は以下のようにしてあります。
まず、開発環境をインストールするディレクトリを作りますが、このときに、chownして開発に使うユーザ(以下ではtakeshi
として説明を進めます)のディレクトリとなおしておくのが吉です。(root権限で開発するのはやめておいた方が良いと思います。)
$ su
# mkdir /usr/local/brightv
# chown takeshi:takeshi /usr/local/brightv
# ←ここで[ctrl-d]を入力
※ ちなみに、本来ならばckdev
などの名前で、開発用のグループを作っておいて、その上でchown -R root:ckdev /usr/local/brightv
しておいて、開発に使うアカウントをckdev
グループのメンバとして加えるのが望ましいです。そうすれば、複数のアカウントでの開発も可能になります。
以下は再び、一般ユーザ権限で行います。(ここはPMCのサイトに書いてある通りです。)
$ cd /usr/local/brightv
$ tar zxpf brightv.common.tar.gz
$ tar zxpf brightv.linux.tar.gz
$ cp -r /usr/local/brightv/tool/etc /usr/local/brightv
$ cd /usr/local/brightv/tool
$ tar zxpf gterm.tar.gz
$ cp /usr/local/brightv/tool/gterm/linux/gterm /usr/local/brightv/etc
そして最後に、gtermはシリアルポートデバイスの関係で(?)、root権限がないと使えないようなので、setuidでrootで使えるようになおしておきます。(危険かもしれませんが…)
$ su
# cd /usr/local/brightv/etc
# chown root:root gterm
# chmod +s gterm
# ←ここで[ctrl-d]を入力
~/.bashrc
には、以下のような設定を追加しておくといいでしょう。
export BD=/usr/local/brightv
export GNUs=/usr/local
export GNU_BD=$BD/tool/gnu
export GNUi386=$GNU_BD/i386-unknown-gnu
alias gterm="/usr/local/brightv/etc/gterm -l/dev/ttyS0"
エディタの設定などは省略しますが、好きなエディタを使ってください。EUC-JPでテキストが記述できれば十分です。
ファイルの転送にFTPを使う場合は、Linux側でFTP Daemonを動作させておきましょう。RedHat系のLinuxでは、ntsysv
で、起動時のサービスの設定ができます。そこで、ProFTPDなりwu-ftpdなりを有効にしておけばOKです。
また、蛇足ですが、それぞれのマシンのIPアドレスは固定にしておくのが良いと思います。
具体的には説明しませんが、セルフ開発環境は入れておくと良いでしょう。デバッグコンソールが使えたり、mevが使えたりと、何かと便利なことがあります。また、μFTPも入れておくべきでしょう。
あと、いろいろと開発時の転送・登録・テスト実行作業に便利なので、以下のコンソール・コマンドを準備しておきます。展開した中に入っている二つの文書ファイル(registとrun)を、ディスク集めから入ってシステムディスクのトップ(/SYS
にあたります)に置いておくと便利です。
regist, runを実際に使うには、****user****, ****pass****, および、192.168.1.50の部分を、それぞれFTPのユーザ名、パスワード、およびIPアドレスに書き換えておいてください。基本文章編集で書き換えてもらって大丈夫です。
ここまでできたら、コンパイル・転送・実行までの流れが正しくできるか確認してみましょう。コンパイルは以下の要領で行ってください。(ここら辺に関しては他のサイトにもあるので、不要かもしれませんね。)
$ cd /usr/local/brightv/sample1/pcat
$ ln -s ../src/Makefile
$ make
次にファイルの転送ですが、ここではFTPによる転送とフロッピーディスクによる転送のみ説明します。
gterm
、あるいは超漢字上でデバッグコンソールを起動してください。regist -t sample1 sample SAMPLE
と実行してください。mcopy sample.bz a:
のようにして、フロッピーに*.bzファイルをコピーします。実行は各自お試しください。小物箱に新しくサンプルプログラムが入って、実行できるはずです。
何よりもWindows環境が良い、という方もいらっしゃると思うので、少しアドバイスとして書いておきます。
L"..."
形式の文字列変換において、EUC-JP文字コードが仮定されており、Shift-JISではまずいです。エディタの設定できちんとEUCで保存されるようにしましょう。[ 戻る ]